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「0歳児は原則、家庭で育てる」で自民党が子育て世代にディスられてるって?

2011年8月29日

こんにちは。
クラブマネジメントの小幡万里子です。

「0歳児は原則、家庭で育てる」で自民党が子育て世代にディスられてる という記事を目にしました。
「ディスられてる」って何?と、その言葉の使い方にも疑問でしたが、その記事の中身も疑問でした。

私は、自民党寄りでも民主党寄りでもありません。
ただ、子どもをネタにお金を渡せばいいという考えは頷くことができません。

その意味では、自民党の方向性として
「子どもの健全な発達にとって、乳幼児に対し親の愛情、スキンシップを最大限に注ぐことが大切である。そのため、父母ともに育児休業を十分に活用するとともに、0歳児については家庭で育てることを原則とし、家庭保育支援を強化する。」
という意見は、至極まっとうな言葉に受け取れます。

一方でこの記事を書かれているのは、保育をNPOとして仕事にしている方の意見です。

「0歳児は原則、家庭で育てる」で自民党が子育て世代にディスられてる
⇒ https://news.livedoor.com/article/detail/5807762/

保育という、子どもを育てる環境を提供している側からすれば、0歳児保育は保育料も高く設定できますし、NPOを武器に、補助金の助成もいただけます。
ですから、子どもを産んだ女性に、我が子が可愛いと思って子育てに専念してもらうよりも、一度、職場を離れると復帰は難しいとプロパガンダして、顧客を逃さないでいたいのは当然です。

子どもは、なぜ、生まれるのでしょうか?

私の考えは、愛する人との愛の結晶を作り、育み、自分がそれまでに与えてもらった愛情を、その子どもにお返しして生きることではないか・・・と思うのです。

子どもは、「社会」の「もの」でしょうか?
「親」の「もの」でしょうか?

子どもとはいえ、一個の尊重すべき人格です。

誰の「もの」でもありません。
育てる場所は、どこだっていいのです。

虐待をする親もいます。
そういう親からは、離れて生きる方が、子どももしあわせです。

それでも、子どもは親が好きです。

普通の母親ならば、その子と一緒にいたい。
その子の成長を見守りたいと思うでしょう。

「お金がかかるから、子どもを産まない」という女性や男性は、それこそが誤りだと思うのです。

「現実にお金がかかる」と反論する方もいるでしょう。
我が家では、子どもたちを塾にやったことはありません。
(長女が中学3年で横浜から仙台に転校を余儀なくされた時だけ、未知らぬ土地での受験のために半年間、塾に行かせました)

教育にお金がかかるというのも、保育を仕事とする人間が創り上げる「お金がないと子育てできない。
だから、保育所に預けて共働きをしなさい」という脅しと同じような気がします。

お金がなくても、母親が学ぶことの面白さを教えてやれば、こどもは、自分で学びたいと思うのです。
だって、不思議なことは知りたいと思うのは、人間の自然の摂理なのです。

それを、塾に行かせて、公式を覚えさせて、「はい!これが答」では、ちっとも不思議なことなんて生まれてこないのですもの。

女性だって、キャリアを生かしたいのは当然。
もちろん、当然です。
ただ、私は専業主婦をした期間。
子どもと共に過ごす時間の充実は、なにものにも代えがたかったと思っています。
嫌々、仕事をして、上司の悪口を言って、お酒を飲んで憂さ晴らししてまでいただくお金よりも、お金はなくても、毎日、昨日よりも今日、もっと工夫して、夫や子どもと充実した生活を送る方が、うんとしあわせと思っていました。

人間って、そういうものではないでしょうか。

子ども手当という名目でお金をもらって、ラッキーと思う人は、なんだか、浅ましいと思うのです。
タダほど高いものはない~という言葉があります。

あなたの子どもを育てるためのお金は、国が出しました。
国は、戦争を始めます。
あなたの子どもは、国のお金で育てました。
だから、もちろん、戦争に行ってもらいます。 特攻隊になってもらいます。

そういわれても、反論できなくなります。

この子は、私のお腹を痛めた子です!

でも、あなたが育てたわけじゃないでしょう。
国の子です!
では、かかったお金を返して下さい。

お金と、子どもの命。 どっちが、大切なのでしょう。

寺山修司の詩に以下のような詩があります。

『何にでも値段をつける古道具屋のおじさんの詩』

ぼくは訊ねるーロバとピアノはどっちが高い?
おじさんは答えるーピアノだよ
じゃあピアノと詩集はどっちが高い?
ものにもよるけど詩集が高いことだってあるさ
詩集と春とはどっちが高い?
春だよもちろん 季節は超高級品だから
じゃあ春と愛とはどっちが高い?
愛だろう?めったに売りには出ないけど
そこでぼくは最後に訊ねるぼくのいち番知りたい質問
ー愛となみだはどっちが高い?

―――

「どっち?」
たくさんの「どっち?」の中で 人は、自分の「どっち」を選んでいくのです。
反省しても後悔しない生き方をすればいいんだよ… と思います。

愛となみだはどっちが高い?
その人、その日、その時で どっちかだったり どっちでもなかったり どっちもであったり。
ただ… 言えるのは。
涙を知っているから 愛が愛おしくて 愛を知っているから
涙の重みが理解出来るのだろうってこと。

寺山修司が、「書を捨てよ 町に出よう」の中で、 ジャン・ポール・ラクロアの 「出世しない秘訣」から引用した箇所です。

「いったん出世したら 金はなくとも、ヒマと友情にめぐまれつつ
幸福を小川の鮒のように釣りあげていた楽しかりし日を偲んでも
もはやおっつかない。
こうしたご仁は
金を儲けたり命令を発したりする機械になりはてて
ハートのところには小切手帳を持ち
うちつづく社用パーティに肝臓はふくれあがり
受話器のために耳は変形してしまう。
彼らはいう-
-時は金なりと。
だが、おかしなことに、
金を持てば持つほど彼らの時は少なくなっている」

本屋さんで、立ち読みした本にこんなことが書かれていました。

●「お金で買えるものと買えないもの」

お金で「家」は買えるけれど、「家庭」は買えない。
お金で「時計」は買えるけれど、「時間」は買えない。
お金で「ベッド」は買えるけれど、「快適な睡眠」は買えない。
お金で「本」は買えるけれど、「知識」は買えない。
お金で「名医」は買えるけれど、「健康」は買えない。
お金で「地位」は買えるけれど、「尊敬」は買えない。
お金で「血」は買えるけれど、「命」は買えない。
お金で「セックス」は買えるけれど、「愛」は買えない。

ほんとうに自分にとっての「どっち」を 選択できる自分でありたいと思います。

自民党の中長期政策の方向性を定めた報告書「日本再興」
の中の、第6文科会の報告です。

⇒ https://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-066.pdf

この出会いと、時間を共有してくださった方がたに 心から感謝です。
今日も一日…ありがとう。

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