国語の力

4年1組 ブックトーク

2007年10月1日

ブックトーク 『命の誕生 自分につながるいのち~ともだち』

おはようございます。
今日はいつもより
たくさん、おはなし会のお時間をいただいたので、
たくさん本を紹介したいなあ~と思っています。

『おさるはおさる』『おさるになるひ』

みんなの中で、お父さんやお母さん、
おじいさんやおばあさんに
自分の小さい頃のお話しを聞いてきた人はいますか?
(前回のおはなし会で、その話を振っておいた)
今の自分と一緒だなって思った経験や、
考え方をしてたことあったかな?
このおさるは、とっても仲良しのおじいちゃんと
「いっしょだね」って安心するお話しです。

おうちに帰ってから、
そんなお話しを聞いてみてくださいね。

ふたりでまいご

『ごきげんなすてご』『やっかいなおくりもの』『ふたりでまいご』

『おさる~』シリーズの作者 いとうひろしさんの絵本です。
弟が生まれたのだけれど、
みんなが弟をちやほやするので、
お姉さんの私はちょっと不満。
そこで、素敵なお金持ちのおうちの
優しいお父さんお母さんに
拾ってもらうために、すてごになります。
さあ。どうなるかな?

あとの2冊は、弟の成長とともに、
きょうだいならではの
いろいろなできごとが楽しく描かれています。

みんな、自分のご先祖様って考えたことあるかな?

お父さん。お母さん、そのまた、お父さん、お母さんと数えていくと
自分が生まれるまでに、
たくさんの人とのつながりがあったことがわかりますね。

次に、相田みつをさんの詩を読みます。

『自分の番~いのちのバトン』

父と母で二人
父と母の両親で四人
そのまた両親で八人
こうしてかぞえてゆくと
十代前で千二十四人
二十代前では・・・?
なんと百万人を越すんです

過去無量の
いのちのバトンを受けついで
いま ここに
自分の番を生きている
それが
あなたのいのちです
それが
わたしの
いのちです

みんな、ずっとずっと自分を遡っていくと
たくさんの人や命とつながっていることに気がつくよね。
そして、今、自分が生きている番なんだね。

保健の授業で、○○先生に、
人間の誕生のお話しをしていただきましたよね。

この『赤ちゃんのはなし』

と『赤ちゃんの誕生』は

写真や絵で、赤ちゃんのお腹の中での成長がわかります。
みんなもこうして、お母さんのお腹の中でヒトとして育って
生まれてきたんですよね。

この写真は、1枚は私が生まれてすぐの写真です。
そして、この2枚は
私の二人の娘が生まれてすぐの写真です。
どうかな?
似ているところがあるでしょうか?
赤ちゃんだった私が、皆と同じように成長して、
おとなになって
今度は自分のお腹の中で赤ちゃんを育てて、
そして赤ちゃんを産みました。

ここにいるさやのが、
生まれたての赤ちゃんだったこんな小さな姿から
こうして、こんなに大きくなっています。

(女子で、一番背が高かったので、皆、次女を見て大爆笑!)

生まれること、生きていることが当たり前のように思っていても
生まれるだけでも、奇跡なことなんですよ。
何億の精子と、たった1個の卵子が出会って、
そこで受精されなければ、いのちは生まれません。
そして受精しても、お腹の中で亡くなってしまう命もあります。

 

『わすれられないおくりもの』
『葉っぱのフレディ』
『100万回生きたねこ』

私には5歳年下の弟がいました。
1歳の時に、トラックに轢かれて頭蓋骨がつぶれて
お医者様に「もう命はあきらめてください」と言われました。

でも、父も母もあきらめることができませんでした。
両親は、3ヶ月半くらいの間、病院に泊まり込んで付き添って、
弟の頭を氷で冷やし続けていました。
昔は、そんな手当しかできなかったのです。

父は病院から会社に出かけていきました。
私はその時、小学1年生でした。
学校があったので、その間、近所のおうちで預かってもらいました。
2~3日毎に、いろいろなおうちを転々としていました。
妹は幼稚園を休んで、親戚の家にお世話になっていました。
そんな家族の願いが通じたのか、弟は奇跡的に助かりました。
頭に大きな傷は残ってしまいましたが。

そんな弟ですが、28歳の秋に、事故で亡くなりました。
本当にあっけなく。
前の日に電話をかけてくれた弟の声は、
もう2度と聞くことはできなくなりました。
その時、初めて実感として、
人が生きているということは、
本当にありがたいことなんだと感じました。

ありがたい~という言葉は、ちょっと難しいかもしれないけれど
有ることを欲しても、なかなか困難で実際には少ない
有って欲しいと望んでも有ることは稀である
という 奇跡に近い状態 になった時の言葉だったようです。
珍しい。滅多に無い という意味ですね。

このため、めったにないことを、喜ぶ気持ちが
「ありがたい」という感謝の気持ちの意味になり
今日、私たちが使う「ありがとう」という言葉になったと言われています。
(『有り難い』という言葉を板書した)
生きていることが奇跡に近いくらいに「ありがたいんだ」と
33歳にもなって実感として感じたのです。
それまでにも、おじいさんやおばあさんが亡くなったという経験はしていました。

でも、生まれてから、ずっと一緒に生活してきた自分よりも年若い人間が
一瞬にしていなくなるということは、
自分の想い出が消えてしまったかのようでした。

そんな私を励ましてくれた本です。
よかったら、手に取って読んでみてください。



『ゆいちゃんのエアメール』
『ぼくのおにいちゃん』
『やぁ、すてきななかまたち』
星川ひろ子さんの写真をつかった本です。

『さっちゃんのまほうのて』

『しらんぷり』

『さっちゃん~』『しらんぷり』は、お友だちとの間で起こった出来事が書かれています。
この本を通して、みなさんに何かを感じてもらえたらいいなと思います。

友だちっていいよね。
このクラスの中にも、とっても素敵なお友だちがたくさんいますね。
私がこの4年1組のみんなを2年間見ていて、
とっても素敵だなって感じたことがたくさんあります。

病気でたくさん学校をお休みしちゃって、教室に入りにくいなって思った朝。
「あ!よく来たな。待ってたよ!」って言ってもらって元気をもらったり。

連絡帳を落としちゃって、「どうしよう」って不安になった時
一緒に探してくれたお友だち。
カバンが、どこかになくなってしまった時に、
探してみつけてくれたお友だち。

読み聞かせの朝。
ちょっと遅れたお友だちを
「もうすぐ来るよ。待っててあげよう。」って言えるお友だち。

学校の帰りに、知らない人に突き飛ばされて怖い思いをしたんだって話したら
そっと学校の帰りを見守ってくれたお友だち。

遠足の時。
気分が悪くなってしまったら、荷物を持ってくれたお友だち。

もちろん、口喧嘩や力の喧嘩をする時もあるよね。
でも、心がちゃ~んとつながっているんだなってことが、私にも伝わります。

お父さん、お母さん、きょうだい、おじいさん、おばあさん。
自分と、血と心でつながっている人達との大切なバトンと同じように
血がつながっていなくても、心と心がつながっていることも忘れないでくださいね。

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