友からの手紙
27歳の万里子がもらった手紙
Dear 万里子様
真心の Letter & photo どうも 有り難うネ!!
せっかくの Sweet home への お誘いにもお応えできず、
とても 残念でした。
またの機会を 楽しみにしておりますネ!!
私も皆との再会は とても新鮮でしたヨ!!
万里子のどう見ても、2人のお嬢さんがいるとは思えない
スリムなところ… 若さ…
あのあと、2次会で(3次会でした)
よっちゃんと ペンギンと ため息をついたくらいです。
ちえも フッフッ と 微笑みながら、
私たちの顔を見てニマニマしておりました。
お便り拝見して思ったのは、
都立大時代からのキラキラ輝く部分が、
万里子の中で 健在だなということです。
昔から、 ”すごい女性(ひと)” だなと感じていたのは、
美人なのに 気さくで あっけらかんとして…
皆が進路のことや恋のこと、部活のことで乾いてくると
最高のギャグで 潤わせてくれる オアシスのようだったからだ と思います。
つきあって13年もたつと、ふつう、別の価値観であったりするんだけど、
万里子の中の オアシスに再会した側としては、
なつかしさが こみあげちゃうものですネ…
ホント…
あの頃は、万里子というオアシスが 側にいるのが、
あたりまえだったから…
あんまり気がつかなかったけれど…
今は、とても、大切に思ったりします。
私が、ご主人の立場だったら、こんなに煌めくオアシスは、
そりゃー 鍵かけてしまっとくと 思うな(笑)
万里子は、昔から 意識レヴェルの高い人だから、
まわりとの交流を 栄養にするタイプだものネ…
ご主人の視点とは、少しベクトルが違うのは、
無理ないことかもよ…
だが…しかし、私は、万里子の 最高の笑顔を
結婚式のときに 見て 以来、
万里子のような 笑顔で 嫁にいこうと
思っている人間の1人だから…
全然、心配していないし、
むしろ、万里子の ”意識の高さ” に対しては
賛成派なので、これからの まゆちゃんたちの人材育成、
ご主人との二人三脚、伸び伸びとした 家庭構築のドラマを、
思いっきり つくっていって下さいネ。
友人のためなら、つくせるところまでつくす という
愛情あふれる 万里子の魅力を 最大に発揮される チャンスだね!!
という感じです。
私の方は、どちらかというと ハッと 気づいたら 入社7年目〜!
という感じですが、仕事は なかなかおもしろいです。
昨年、仕事のからみとして
東京キッドブラザーズの演出家の人と
お会いしたりしたのだけれど、
人間の絆を基軸に 舞台をつくるのは、
大変なことみたいで
「時代遅れといわれても、
皆が欲している以上 ”愛” を ”人間愛” を 表現していきたい」
と語ってらしたのが、とても印象的でした。
最近は、人との出会いで、学ぶことが多く、
面白くなってきていますヨ。
昔は、自分の気持ちを上手に表現できなくて、焦ってもみたけど…
今、ようやく、自分の中にある 夢のターニングポイントという感じです。
ゴールまでは、まだまだ だけど…
そーいうわけで、
私… 万里子から学ぶことが、とても多いヨ…
すこしでも恩返しができるよう、成長していきたいので、
また、遊んでやって下さいネ。
それでは… また…
From いるか
P.S. 「うつるんです」失敗しちゃって、ごめ〜ん。
万里子とガッチが小さくなっちゃった。
10年以上も前の 友達からの手紙をみつけた。
私、お手紙を書くことが大好きで、友達にしょっちゅう、手紙を出していた。
レターセットを選ぶ時。
季節やお手紙を書く相手のことを思いながら、
その人だけに通じる気持ちを込めて選んだ。
母が、私が小学生の頃から、記念切手を収集していて、
私が友達に手紙を出す時に
「これ、使う?」
と、可愛らしい切手や、珍しい切手を出してきてくれた。
私が結婚した後も、
母は、自分の分と私の分の記念切手を
欠かさずに購入し、遠くに住む 私に、送ってくれた。
27歳の万里子がもらった手紙
私は、オアシスなんて ガラじゃなくて、
ただ、単に、
天然の おとぼけちゃん だったのだけれど
それでも、私の存在が、彼女にとって、
なんらかのオアシスだったとしたら、とても嬉しく思う。
私が、井の頭線で高校に通う時、
学校から帰る電車の中を、
数人で歩いていると
「万里子、男子校の子たちが、みんな万里子を振り返るの、知ってた?」
と言うのも、彼女だった。
「え〜!知らない。そんなの(失礼!)いた?」
と、言う私に
「万里子はねえ〜。そういうのに疎いのだよね〜」
と、決まって ため息をつくのも 彼女だった。
「あのね。万里子は、しゃべっちゃダメ。しゃべると、男の子が引く!」
と、ご注進いただいたのも彼女だった。
東京キッドブラザーズの演出家とは、
東由多加(ひがし ゆたか)氏のことで
私は、その後、柳美里氏の作品で、東氏のひととなりを感じた。
東氏の 生きることの激しさ…
表現者としての 意識の高さ…
人を愛する 力強さ…
自らの死を前に、かつて愛した女性の 妊娠を支える 男のロマン…
同じく表現者として、あらゆる才能を発揮した
寺山修司氏と、天井桟敷を結成した。
東氏は54歳、寺山氏は47歳で逝去されている。
人生を凝縮して生きた人と、交わることのできた彼女にとって
とても、大きな出来事だったのだろうと思う。
そんな素敵な経験を、私に伝えてくれたことで
私は、その後、柳美里氏の作品を読んだ時に、彼女の言葉が思い出された。
人間の絆・・・ 愛・・・
そういう言葉を、照れもせず、言葉に出していた私を、
彼女は 東氏との出会いの中で
私を思い出してくれたのだと思うと、
涙が出るほど嬉しかった。
彼女は、数年して結婚した。
私の子どもたちは、小学生になっていた。
彼女は、妊娠し、子どもを産んだ。
それまで、バリバリ仕事を楽しんでいた彼女は
「家事、育児は不毛だ。
結果が出ないし、洗濯しても翌日はまた同じだけ洗濯ものができる。
やってもやっても終わりが無い」
と嘆いて電話をしてきた。
「そうだよね。家事や育児に終わりはなくて、
誰も評価もしてくれなくて
なんのために、毎日毎日、同じことの繰り返し〜って
思うこともあるよね。
でもね。
今は見えていないのかもしれないけれど、
子どもは成長しているし
毎日、同じことの繰り返しのように見えて、
実は、毎日ハプニングの連続で
それを、楽しみながら、生きようよ。
おむつ変えた途端にウンチしちゃって、
え〜! って思うこともあるけれど
私、自分が入院した時、自分の足でトイレに行きたくて、
絶対安静なのにトイレに行って
死ぬつもりか!って叱られた。
お風呂に何週間も入れなくて、
お見舞いに来た人と 会いたくないって 思ったこともあった。
きっとね。
すごく、当たり前のことが、とても幸福なことだったりするんじゃないのかな?
でもね。
今、この時だけが、子どもと母親の至福の時なのかもしれない。
とにかく、命を生かすことに、全神経を傾けられる存在なんて
後にも先にも、二度とない時間だもの。
その時間を、与えられたことに感謝しようよ。
可愛いよ。赤ちゃんて…
とても、素直な瞳で見つめ返してくれる存在が、他にいる?」
「万里子くらい(笑)?」
「ふふふ…私の瞳は、濁ってる濁ってる(爆)
最初の子育ては、手探りだから…
専業主婦の生活も時間で終わるものではないから…
それは、時間割で教育されて、
始業と終業時間のある仕事をしてきた人間にとって
オンとオフのない時間はつらいのだろうなって気持ちが、
すごく良く分かるよ。
私も、上の子の時、あまりに夜泣きが酷くて、眠れなくて、
でも、夫は 子どもの声が五月蝿いと 別室で眠るようになって
ある日、ベッドのお布団を重ねた上に、
赤ん坊を 放り投げたことがあったもの」
「万里子でも?」
「まあ。ベッドの上で、しかもお布団の上だったから、
雲みたいに柔らかいところだけど。
そういう気持ちになることは、あるよ。
でもね。
今、思うとね。
今日は立つことができた。言葉を話した。
幼稚園に行く時に、椿の花を拾った。
そんな些細なことが、とてもとても 心に残る思い出に なっていたりするんだよね。
だから、楽しんで子育ても家事もすればいいよ。
明日でいいことは明日にして、命を生かすことを一番に考えていたら
きっときっと、もっと楽になれるかも…」
彼女からの手紙が、彼女とのエピソードを思い出させてくれる。
高校生にもなって、万里子 と ちえ と いるか は、
交換日記を交わしていた。
自分たちの好きな歌の歌詞を書いたり、リレー小説を作ったり…
ちょっと、官能的に私が筆を進めると、いるかがそれを修正したり…
好きな男の子の話…
万里子のマヌケな 日々の失敗…
私を、俺のアイドル〜と、今でも呼んでくれる男友達もいる。
私は、オアシスだったのね〜と、嬉しさを隠せない。
高校時代の万里子を思い出せ!と、友人たちに言われる。
そうだね。
最高の笑顔は、これから、作ろう。
あの日の笑顔は嘘ではなかったけれど、
もっともっと、ベストな笑顔を取り戻したいな〜と思う。
15の年に出逢った私たちは、四半世紀以上の友情で、今もつながっている。
ありがとう。
過去の思い出にしがみついて、一体、なんになる!
そう、私から、友情を引きはがそうとしていた夫の言葉を忘れよう。
過去があって、今の私がある。
過去の私を否定することは、今の自分を否定すること。
私は、今の私が好き。
今の私は、今まで生きてきた時間の中で、
たくさんの出会いを重ねてきたから、今の私がある。
ありがとう。
たくさんの出会いに感謝したい。
このブログで出逢った貴方にも… ありがとう。
お時間ございます方は、こちらのカテゴリーもご高覧ください。
↓
「想い出すこと」
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