吝嗇 りんしょく って 言葉を知っている?
あなたの いない間
あなたのことを 心配していた
そんな言葉を かけられても
心から 出た言葉とは 思えない
息をしていても お金がかかる
家を出た女は 家に居るより お金がかかって 当然だろう
「あいつ! 勝手に カネを 引き出しているに 違いない」
子どもに そんなことを 言っておきながら
私には
「ずっとずっと 心配してた」
プッ! と 噴き出しそうになった
本当に 心配していたら
「お金を 持って行け!」
と 差し出すのが、
本当の愛情 では ないのかな?
言葉なんて、
タダ だから、
いくらでも 出すことができる
倹 (つつ) ましい というよりも
吝嗇 臭い (けちくさい) という、
しみったれた みみっちい姿は 鄙吝だね
手取り 15万 に満たない 23歳の男が
23歳の女と 結婚した
見知らぬ 誰も 頼る人の無い 土地で
若い男女の結婚を 誰もが 心配した
男の母親は
「おカネが 無ければ 生活出来ない」と
結婚なんて できない と 決めつけた
妊娠した時も、
「大事にしなさい」 と 言いながら
「悪阻が 酷いのは こっちの実家に 来たくない 言い訳でしょ」
と
平気で 言い放つ
「大事」 にするのは、
夫と お腹の中の 跡取り
夫の言う 「家族」 という キーワードは
いつも 義母と 義姉たち
それを、
私は 違和感を 持って 過ごしていたが
その理由が ようやく 見えてきた
女の母親は
「やってみて ダメだったら やり直せばいい」
と
野菜や肉、魚を クール便で届け、
紙オムツも 箱で 送って来た。
その中に こっそり お金も 入っていたけれど
赤ん坊を 抱えて 買い物に行く 大変さを 思いやっての
現物支給の 母親だった
朝を 迎えるのが つらかった日に
ベッドの周りに おもちゃを 並べてくれていた
買い物に 行けないからと
このパン 食べていいよと
口に入れるものを 用意してくれた
大切な人が 何に 苦しんでいて
そのために できることは
惜しむこと無く 出来る人
その人が 見えていない先のことも 見えていて
今、どうすればいいのかを
精一杯に 考えて 教えてくれる 人
優しさを 出し惜しみする 人は
生き方 そのものが 賤しい人間だと 私は 感じる
母子で 疲れきっていた 友人が
風邪を 引いて 寝込んでいた時
下の子と、
美味しいスープ入りのパンを買って届けた
寝ているかもしれないからと
玄関先に 袋を置いて、
メールで 「食料 置いてあるよ〜」 と
そういう 私 を 偽善者 と 呼ぶ男
自分が いい人と 思われたいのだろう〜 と
私を 貶めて 喜ぶ 男
マリコはそういう人間だよね
そう 私を 理解してくれる人は
きっと どこかに 存在している
私は そういう人間です
とても とても 不器用な 人間です
それでも 器用に 生きられるヒトを 羨ましい とは 思わない
お時間 ございます方は、
過COノCO途 にある The Way We Were – 追憶 の
拙文を お読みいただけましたら 幸いです。
特に 過去の自分 を テーマに記した 拙文については こちら を ご高覧いただけましたら幸いです。
※ 【 卑 × 吝 】
いやしくてけちなこと。
「彼をして — に陥らしむる」〈漱石・ それから〉 出典 小学館デジタル大辞泉について
【鄙吝】 ひりん
品性がいやしい。 〔後漢書、黄憲伝〕 同郡の陳・擧、常に相ひ謂ひて曰く、時の、生(憲)を見ざれば、則ち鄙吝の(きざ)し、復(ま)た心に存すと。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版
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