想ひ出すこと

ふたりだけに伝わるもの

2008年8月9日

 

最近は夏休み前に終わったりするね。

昔は文化の日だったり。

 

学園祭は秋が定番だったよね。

 

恋に恋した高校生

 

学園祭の時

カウントダウンの数字を生徒昇降口の上にある窓に貼ることになっていた。

 

私の「彼の君」。(My 扱いしていいのだろうか?)

 

そして私でそのカウントダウンの数字を作った。

 

ふたりとも、真面目ではあった(?)けどバカだった(笑)

 

その数字を書いているうちに

「普通じゃつまんないよね」

と、どんどんレトリックを始め

よもや 数字とは判読できないような数字を作っていた。

 

特にふたりのお気に入りは「9」だった。

「9」の丸い部分に目を付けて、胴の短い「9」(きゅう)ちゃんという

ふたりにしかわからないキャラクターを作った。

 

「これさ。最高だよね?」

「うんうん。可愛いよ〜♪」

「なんか名前つけたくならない?」

「なるね〜♪やっぱり「9」だから「9」(きゅう)ちゃんじゃなぁい?♪」

「やっぱ、「9」ちゃんだな!」

「「9」ちゃんでしょ!♪」

 

(この「♪」マークが私の心を表していることでしょう(笑))

 

登校時の皆様の目はかなり引いたようだったが、

「あれじゃ、わからない」という苦情が多数寄せられ、

泣く泣く普通の数字に変わった。(変えさせられた)

 

幻の「9」ちゃんだった。

 

そんなおバカな私たち。

(「たち」って一緒にしたら怒られるか…。)

 

「彼の君」と「私」

意外にも年賀状という形式張ったものはしっかりと交わしていた。

 

(後年、バースデーカードに変わったけれど)

 

そんな私。

 

高校時代にはクロスワードを作って年賀状にしたこともある。

 

1枚目にクロスワードの升目を書いた。

2枚目に タテ の カギ。

3枚目に ヨコ の カギ。

 

3枚セットの年賀状なんて、きっと「彼の君」も

生まれて初めてで最後ではなかったのではないだろうか?

 

浮かぶ文字は5文字。

 

「あ・い・し・て・る」 は まずいよなあ〜。

「だ・い・す・き」 は 足りないよなあ〜。

「あ・り・が・と・う」 じゃ、何が?って言われるよなあ〜。

 

クールなくせに意外とお茶目な「彼の君」。

 

「彼の君」は、クラスで動物園に行った時

オリエンテーリングを皆にさせるため

2時間早く動物園を回った。

 

「パンダ」のところに紙を仕掛け「象」のところに行かせ、

「ど」と書かれた紙と「次にシロクマを見ろ」と。

 

さらに紙を仕掛け…「猿山」に行かせる〜という

そういう努力は惜しまない人だった。

 

(他にもっと努力の使いようもあったかと思うが…)

 

(私もヒトのことは言えない)

 

最後の猿山につく頃には仕掛けた紙は

どっかに飛んでいってしまっていた。

 

でも、最初の3文字は「ど・う・ぶ」だったのだから、

誰だって想像はつく。

 

「はい!マリ子チームの答えは?」

「ど・う・ぶ・つ・え・ん♪」

「残念!」

「うっそ〜♪ じゃあ、ど・う・ぶ・つ・そ・の♪」←このくらいのお茶目はわかる☆

「残念!」

「だって、紙、どっかに飛んでいってたもん!♪」

 

このオリエンテーリングで出て来た言葉が

 

「ど・う・ぶ・つ・え・も」

 

ありえないでしょ〜!

 

こういう人なのだ〜!

 

クロスワードの年賀状は悩みに悩んで、

出せるはずないとわかっていながら

「あ・い・し・て・あ」から50音を入れて考えてみたけれど、

 

「あ・い・し・て・ね」でも

「あ・い・し・て・よ」でも

「あ・い・し・て・る」でもなく

 

結局、選んだ言葉は

「お・め・で・と・う」

 

という至極平凡な言葉だった。

 

そのクロスワードの中の、隣り合った2文字が「す・き」だったのだけど

きっと、それには気づかなかったよね。

 

ふたりだけに伝わるもの

 

新学期が始まって

「クロスワードの年賀状。びっくりしたよ!」

「すごい力作でしょう?3日くらい考えちゃったよ♪」

「暇人だなあ〜」

「どうせ、暇人だもん!(プン)♪

で、答えわかった?♪」

「お・め・で・と・う〜でしょ。わかりやすいヤツだなあ〜、3分で解いたよ」

「わかりやすくて悪かったわねえ!(プン)♪3日分の努力があ〜!」

 

やっぱり気づいてなかったけどね…

 

他の女子の前では、滅多にしゃべらなくて、

こんな軽口叩ける女子が私だけだった(と思う)ことが嬉しかった。

 

それって女として扱われていなかったってことだけど…(寂)

 

そんな思い出を抱え、何年か経った年の年賀状。

 

「19○○年」の「9」に「9」ちゃんを使った。

 

「彼の君」が覚えていようといまいとどうでも良かった〜というのは強がりで

やっぱり覚えていてほしかった。

 

「彼の君」の年賀状は元旦には届かなかった。

 

いつもお正月も終わりという頃に、ポストにカタン!と落とされる。

 

高校時代は学校が始まった教室でもらったこともあった。

 

(こういうところは律儀な人なんだよね)

 

その年の「彼の君」からの年賀状には

「19○○」の「9」に「9」ちゃんが描かれていたのだった。

 

お時間ございます方は、

過COノCO途 にある 想ひ出すこと

拙文を お読みいただけましたら 幸いです。

 

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